はるちゃんは元気で好奇心いっぱいの8歳の女の子でした。彼女は日本のお正月が大好きで、毎年楽しみにしていました。お正月が近づくと、はるちゃんはちょっとした冒険を計画するのが習慣になっていました。 ある年のお正月、はるちゃんは早起きして大掃除を始めました。お家じゅうをピカピカに磨くのが彼女の特技でした。頑張って掃除をすると、お母さんが笑顔で言いました。「さすがはるちゃん、お家がとってもきれいになりましたね。これで新しい年を気持ちよく迎えられますよ。」
お掃除を終えたはるちゃんは、町内のお正月行事に参加することにしました。町内のお寺には立派なお神輿が飾られていました。はるちゃんはワクワクしながらその近くに立ち、神輿を見上げました。すると、おばあちゃんがやさしく微笑みながら言いました。「はるちゃん、お神輿はお正月の守り神なんだよ。これからの一年、みんなを守ってくれるんだよ。」 その後、はるちゃんはお餅つき大会に参加しました。大きなおもち臼と杵が用意され、はるちゃんは興奮しながら餅つきに参加しました。カチャカチャと杵を打ち、力いっぱいおもちをつくと、おばあちゃんが笑顔で言いました。「はるちゃん、おもちはお正月のごちそうなんだよ。食べると一年中元気で過ごせるんだよ。」
お餅つきが終わると、はるちゃんはおばあちゃんと一緒にお雑煮を作りました。お正月の朝食として、家族みんなでおいしいお雑煮をいただくのです。そんな中、はるちゃんはにんじんやだいこんを切る大役を担当しました。ささっと切り終えると、お父さんが褒めながら言いました。「はるちゃん、お手伝いありがとう。きれいな切り口だね。これでお雑煮がとっても美味しくなるよ。」 夜になり、はるちゃんはみんなで除夜の鐘をつくためにお寺に行きました。ガチャガチャと大きな鐘が鳴り響き、はるちゃんは願い事をしました。「今年はたくさんの冒険ができますように!」と心の中でつぶやきました。すると、おじいちゃんが優しく言いました。「はるちゃん、鐘の音は新しい年の始まりの合図。きっとたくさんの冒険が待っているよ。」
家に帰ってくると、はるちゃんの部屋には鬼のお面と福のお札が置いてありました。はるちゃんは喜んでそれを手にとりました。「これから鬼のお面をかぶって、楽しいお正月遊びができるね!」とはるちゃんはつぶやきました。 そして、はるちゃんはお部屋でホッと一息つきました。「お正月って本当に素敵なんだなあ」とはるちゃんが思ったとき、おばあちゃんがやってきて言いました。「はるちゃん、お正月は家族や町内のみんなと一緒に過ごす特別な時間なんだよ。そして、たくさんの風景や行事があるけれど、一番大切なのは笑顔と優しさだと思うんだ。」
はるちゃんはおばあちゃんの言葉に深くうなずきました。お正月の日常的な風景や行事はそれぞれに楽しいけれど、大切なのは家族や大切な人たちと一緒に過ごすこと。そして、笑顔や優しさを大切にすることなのだと、はるちゃんは心から感じました。 その晩、はるちゃんは幸せな気持ちで眠りにつきました。新しい年がやってきて、はるちゃんの冒険も始まることを心から楽しみながら、彼女は夢の中へと旅立ちました。